メロン記念日の方向性

ハロープロジェクトの中でも随一の独自性のコンセプトを持ちファンを獲得してきたメロン記念日。 「This is 運命」や「さぁ!恋人になろう!」にて、ロックなボーカリストグループとして確立し「夏の夜はデインジャー」や「赤いフリージア」ではちょっと斜めから見た女の子の恋愛感を歌い上げました。そして、アルバム「THE 二枚目」で大人の女性像を歌う。そして、最新作「肉体は正直なEROS」にてつんく氏はこう語ります。

2005年のメロン記念日のテーマといたしましては 「究極のエロス」と題しまして、
彼女達の大人な部分を 思いっきり演出していきたい!と思っています。
SEXYと言う形容動詞ではなく、エロスという芸術作品そのものを
メロン記念日に演じ、そして、唄ってもらいたい!と考えています。

http://www.tsunku.net/melon_kinenbi.htm#w_04

2005年のメロンはエロの年。こう、つんく氏は断言しました。
PJを観覧に行った方のレポを読むと、ダンスも衣装もかなりのエロのようですね。まぁ、ちぐはぐで中途半端よりずっといいですがね。
メロン記念日ってハローの中でも人の歩かない道をずっと歩いてきたグループだと思うんですよ。良い意味です。
ロックをコンセプトとしたメロン記念日が活躍した時代がありました。パワフルにダンサブルな曲を前面に押し進めていましたね。ちょうど、初単独ライブがあった頃でしょうか。その後、モーニング娘。の分割グループとして「おとめ組」が登場しました。パワー全快をコンセプトとしたエネルギッシュなグループでした。この時、ロックなグループとして活動していたメロン記念日。それはメロン記念日のコンセプトにとても似ている物でした。アイドルとして訴求力の高いモーニング娘。と同じ土俵で戦うのは困難となり、結果、必然的にメロン記念日は方向転換して行かなければいけなくなりました。
同時に次のコンセプトを探す必要がありました。そして、行き着いた場所が、大人の女性を歌い上げるという着地点。まだ、若いメンバーばかりのハローの中にあり、メロン記念日にしか歌えないそんなコンセプトの時代に移り変わっていったのです。しかし、運命と言うものは皮肉なもので、この時期に事務書の一押しとして彗星のように現れたのが、小学生を中心とするグループ「Berryz工房」。Berryz工房に良い楽曲に与えられる一方、その煽りを受け良曲を与えてもらえなかったメロン記念日。それを受け再度、方向転換を余儀なくされました。
そして、最新シングル「肉体は正直なEROS」にて「究極のエロス」を求め世間に届くグループとして再出発を掛けているのです。

私がメロン記念日に求めている物って、ロックなメロン記念日なんで、ずいぶん遠いところへ行ってしまったなぁ。と感じる事があります。それは、つまらなくなったとかそういうものではなく個人的嗜好の問題だけ。メロン記念日は大好きですし、ハローの中でも大切だと思っているからこそ「究極のエロス」まで来てしまったメロン記念日が心配でならない。この先に行き着く場所があるのか。「究極のエロス」からの転換を余儀なくされた時、これよりインパクトのあるコンセプトは存在するのか。そして、結束力の高い本人達がどういうモチベーションで「究極のエロス」と向き合っているのか。心配でなりません。
まだ、パフォーマンスを見ていないので机上の空論ですが、パフォーマンスを見るのが怖い自分がいるのもここに記しておきます。